雑草系男子のblog

日々の学び、個人的哲学。

【感想・本】deeptech

 

ご無沙汰しております。

 

本当にコロナ大変ですね。当方も在宅勤務ですが、

作業が捗りすぎてPCから離れられず、腰をいわしがちです。

快適な椅子、デュアルモニター、エルゴノミクスキーボードは在宅ワークの必需品、基本装備かと思います。

 

今回更新にあたり、日々の成長のためにインプットをする限りは、アウトプットの場が必要だと感じた所存なので、ここを改めて使っていこうと思った次第です。

基本的には読んだ本の感想ですが、

ジャンルを問わず色んな感想を述べていきます。

 

以下3点に絞り、シンプルにまとめていこうと思います。

①所感、②自分への当てはめ、③今後の行動

 

本タイトル:Deeptech

f:id:haratack666:20200506023744j:image
①所感

既存の技術「Deeptech」を組み合わせて新しいビジネスを作ることが日本のプレゼンスを上げるために不可欠。

次世代商社マンに今求められているものに通ずる点を数多く感じた。

商社マンに限らずとも、今のビジネスパーソンは必読ではないだろうか。

 

②自分への当てはめ

今の自分に落とし込むなら、サプライヤーサイド、メーカーサイド、リテールサイドの中から最低でもどれか1つは経験した上で、商社サイドとして客先と密に接して課題抽出、公私も産学も問わず人間関係広げて色んな社会を知ってようやく、「Deeptech」を掘り出せるようなマインド、スキルが整うのではと感じる。

 

③今後の行動

もう少し色んな人、できれば他業種の人とたくさん話せる場に積極的に参加しようと思った。(もちろんコロナ治まってから

あと、人の仕事にもっと興味を持って気になったことをいっぱい聞いてみる。

 

コロナウイルス、頑張って耐えきりましょう。

CCC GCSJ2018

⚠️超長文です

 


未曽有の暑さが続く今夏、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 


僕はといえば、8/1~10の期間、Cross-Cultural-College(CCC)という副専攻プログラムの一環である、Global Career Seminar in Japan(GCS)という10日間の国際プログラムに参加しておりました。

平たく言えば、日本学生とカナダ学生でグループを組み、協働しながら企業から与えられるビジネス課題を解決する、といったプログラムです。

 


学部専攻とは切り離された副専攻であること、全編英語で開講されること、大手企業を多数巻き込んでおりビジネス色が非常に強いこと、泊まり込みでの集中講義であることから、向上心や野心、英語の運用スキルやビジネス理解、タフな体力といった、高いレベルの「心・技・体」が学生には求められます。そのため、参加する学生はみな優秀で、特に就職活動を早い段階で意識している3年生が多い印象を受けました。

 


実は僕も去年、このCCCのGlobal Internship in Japan(GI)という別のプログラムに既に参加しておりました。

CCCの修了には、GCSとGIどちらかの参加が必須であり、その点に関しては今回のGCSに参加する必要は全くもってありませんでした。

加えて、就職活動も既に終了しており、就活の面接のための話題作りといった目的も同様にありませんでした。

 


ではなぜ今回参加したのか?

その理由、感想、結果、得た学びについて、忘れないうちにこの投稿で振り返りたいと思います。

恐らくかなり長くなりますのでご注意ください。笑

 


まず、理由について。

そもそもCCCを始めた理由、今年GCSに参加した理由について話したいと思います。

 


まず、CCCを始めた理由は、苦手だった英語を克服し、国際経験を積んで将来のキャリアに役立てたかったからです。

僕には国際的なバックグラウンドが全くない上、高校の時は英語が嫌いで仕方なく、テストでも赤点ばかり取っており、センター試験の英語も当初は50/200点を取るような人間でした。

しかし、高校3年生の時に海外を股にかけて働く仕事への憧れを感じてから今に至るまで、金銭的な問題をはじめとした壁にぶつかりながらも自分を奮い立たせて立ち向かい続けました。その一環がCCCでした。正直、今でも自分の英語力には自信はありませんが、ある程度の度胸はついたと思います。

 


今回のGCSに参加した理由については大きく2つありました。

1つは、単純かつ最大の理由です。

去年の自分のパフォーマンスに全く満足できず悔しかったからです。

去年はペアでインターンに参加しましたが、英語力の無さ、何よりロジカルシンキングの貧弱さのせいで思うようなパフォーマンスができず、自分の能力の至らなさを痛感して落ち込みました。

ペアの子にも、お前はロジカルさが足りない、何を言いたいのかわからない、と何度も言われていました。学んだことは大変多く、何とか形にはできたのですが、自分にとって苦い思い出であることは間違いありませんでした。

それを踏まえて、就職活動に向けてひたすら自分が足りていないロジカルさなどを鍛えました。

その結果、第一志望の業界に内定を頂き、自分でも納得いく形で就職活動を終えることができました。

しかし、僕の中には1つの心残りがずっとありました。CCCが自分の中で苦い思い出になっていることです。

こう見えて僕は非常に負けず嫌いです。笑

過去の自分がCCCの環境に負けたままなことが許せず、CCCを良い思い出で終わらせるために夏休みの遊び時間と参加費用を削って今回参加しました。

 


2つ目は、新しい繋がりを作りたかったからです。特に、後輩との繋がりを作りたいと思っていました。

僕はこの大学4年間で、多くの先輩に道を示してもらいました。普段の飲みから、将来のキャリアの相談に至るまで、多くの先輩方にたくさんの力を借りていました。

サークルなどの団体を辞め、後輩との繋がりが希薄になってからも、その恩は忘れられず、ずっともやもやしていました。

これまで受けた恩を何らかの形で後輩に返したい、返さないといけない。こういった意識の高い3年生が集まるプログラムに参加したら、フィーリングが合う子を見つけて何かしらの手助けができるかもしれない。そういった想いも持ちながら、この10日間過ごしていました。

 


参加してみた感想としては、やはりなかなか大変だな、ということでした。

僕のグループのメンバーは数奇なことに全員日本語が話せたので、英語と日本語をうまく使いながら情報共有や意思疎通を二重に図れたので

進行はかなりスムーズでしたが、僕たちのグループのテーマは「利益の出るビジネス」の提案というものでした。

つまり、他のグループよりも定量的データの収集が多く求められたので、それらを探し当てるのにたくさんの時間を費やしました。

グループワークも、連日深夜の2時頃まで時間をかけたりと、正直ブラック企業でした。笑 

一緒に頑張ってくれたみんなには感謝しかないです。ワークは大変で肉体的には疲れたけど、みんなと一緒だったから精神的にはずっと元気だったしワークの時間が毎日楽しかったです。

逆にシュナイダーのみんなといるのが楽しすぎて、他のグループの子たちと深くコミュニケーションを取れなかったのは少しもったいなかったかな、とも思います。

 


個人的なところでは、自分が出せるバリューは何かをひたすら考えていました。僕は英語力では周りを引っ張れないとわかっていたので、

前回のCCCで反省したこと、例えば雰囲気づくりや、就活期間に培ってきたロジカルさやビジネス理解などを活用して

内容の深化や構成のわかりやすさに貢献できるよう取り組みました。自分の能力の至らなさから、

グループのみんなが寝てからも連日深夜3~4時まで1人残ってPCの画面とにらめっこして作業したりプレゼンのスクリプトを覚えたりと、

良くも悪くも気合で押し切った部分は正直多かったです。微力ではありましたが、少しは貢献できたのではないかと思います。

 


結果としては、最終プレゼンにおいて7チームの中で1位を取ることができました。

みんなで1つになって全力で取り組んだ結果がうまく反映されて本当に嬉しかったです。

他のチームのプレゼンも甲乙つけがたいほど良くて、特にプレゼン前夜に各グループがそれぞれの場所に集まって

練習している様子を見ていると、不覚にもウルっと来てしまいました。

みんな本当にお疲れさまでした。

 


個人的には、ずっと苦手だった英語で結果を出せたこと、

去年GIに参加した時の不甲斐なさを払拭できたこと、

別で出場した英語プレゼンコンテストで入賞できなかった時の悔しさと学びを本番の話し方等にしっかり活かせたこと、

就活で磨かれた考え方やスキルを反映できたことなど、

今回の1幕をこれまでの様々な経験の集大成にできたことが大きいです。

もちろん反省点も多々ありますが、一旦自分を褒めてあげようと思います。

 


得た学びは数え切れませんが、敢えて1つだけ挙げるとするなら、「心・技・体」の中で最も大切なのは心であると改めて感じたことです。

どんな技も体も、心の成長が伴っていなければ肝心な時にうまく運用できず、宝の持ち腐れになってしまいます。

では、どう心を鍛えるのかというと、様々な経験をすることが大切なのではないかな、と僕は思います。

果敢に挑戦し、多くの失敗と成功を積み重ね、様々な視点や教訓を得て次に活かしていくことが、

その人を正しい方向に連れて行ってくれる。22年間しか生きておらずまだまだ青いですが、

少しずつ核心に近づけている気がします。

その点でいうなら、このGCSに参加していた学生たちはみな高い志と熱い想いを持っていて、

僕個人としてもすごく刺激を受けました。もっともっとみんなの話を聞いてみたい。

そう思える人たちばかりでした。僕も残りの学生生活、みんなに負けないように充実させたいと思います。

 


最後になりましたが、今回関わってくれた人たちみんなに感謝しています。

うまく今回のGCSを成り立たせてくれた島先生、本当にお疲れさまでした。

先生が担当でよかったです!尊敬しています。

チームのみんな、10日間本当にありがとう!大学生活の大切な思い出がまた一つできました。

みんなと同じチームじゃなかったらここまで頑張れなかった。正直、今相当喪失感ある。お前ら大好きや!

他の参加者のみんな、思う存分話せず不完全燃焼感あるのでまた飲みに行こう!

特に3年生の子たちは就活真っ只中で忙しいと思うけど卒業するまでに相手してやってください笑

 


CCCやってよかった〜!!

有言実行 vs 不言実行

 

どっちがいいんだろうか。

 

個人的見解では、本気でやりたいと思っていることに関しては、有言実行で取り組むべきだと思っている。

 

 

試みが成功するという前提で、両者を個人的価値観で分類すると、

 

有言実行: ハイリスクハイリターン

不言実行: ノーリスクミドルリターン

 

だと思う。

 

この場合のリスクとは、主に他者からの攻撃。

どれだけ他の人に馬鹿にされるか、失敗した時に後ろ指差されるか、考えが変わった時にブレてると非難される、などだろうか。

 

不言実行に至っては、このリスクは存在しないと言ってもいい。成功した時もスマートではある。

その反面、有言実行の場合だと、必ず邪魔をしてくる人がいる。

表立って何かをしようとすれば、文句を言ってきたり陰で馬鹿にされるなど日常茶飯事だろう。

 

 

リターンに関しては、多様であると思う。

同じ志を持つ人の集まりやすさ、成功した時に認めてくれる人の数、満たせる自己顕示欲の度合い、などなど。

 

この場合、有言実行の方がメリットを享受しやすい。だが、不言実行でも得られなくはない。

 

 

どちらも一長一短である。だが、僕は有言実行を推す。

 

なぜか?

 

叩かれてさらにやる気出るような人じゃないと、

物事に本気で取り組んで結果を出し続けるのは無理だと思うから。

 

結果を出してもどこかで叩かれる。それでメンタルがやられるようでは、その後に続かない。

 

 

有言実行だと、確かに批判されるし敵も増える。

しかし、その増えた敵の数だけ力に変えられれば、むしろハイリスクはさらなるリターンになる。

敵の文句で強くなれれば、これだけ燃費のいいことはない。生ゴミから電力を生み出すバイオマス発電のようなものだ。

 

そして、結果を出せば案外その敵も掌を返して味方になったりする。

そういう人間は正直あまり好ましくないが。

 

ただ、有言実行を地で行く上で必要なことが2つある。

 

1つは、発信していること以上の努力を陰で積むこと。

 

人間とは不思議なもので、努力を口にすることによって、

本当はそこまで努力していなくても、充分に行っていると勘違いして安心してしまうことがある。

それが油断を生み慢心につながる。

自己評価と実際の能力が釣り合っていない状況だ。

 

この現象が、有言実行をしていく上で鬼門になる。

このギャップを防ぐために、発信しきれないほどの努力を陰で積む必要がある。

 

俺自身、上述のリターンを得るために就活を頑張ってる感を出していたが、

具体的に何をどれだけ頑張っているかなどは限られた人にしか話していなかった。

 

なぜなら自分の努力を人に真似されると相対的に自分の市場価値が下がるからだ。

本当に大切だと思っている努力のノウハウは簡単には公開しない。

世の中は比較で成り立っている以上、自分を小さく見せて油断させるというのも必要だ。

 

ことわざで言うならば、能ある鷹は爪を隠す、と言ったところか。

努力を発信するのはいいが、それが全てなようでは危険信号だ。

 

 

もう1つは、「頑張ること」ではなく、「頑張ったこと」を発信すること。

 

所謂、事後報告だ。

 

これが本当に大切だと思う。

 

正直に言って、「頑張ろう」と言っている人でちゃんと結果を出した人を見たことがない。

成功の要因として、やろうと思ったことを実行に移すスピードの速さは欠かせない。

 

極論、結果を出す人は、やるべきだと思ったことをほぼ無意識レベルで実行している。

それが成功するチャンスを逃さず掴み取ることにも繋がっている。

 

俺は周囲には就活で望む結果を出したことを運だ、

ガチャだと言っているが、本心では微塵もそんなことは思っていない。

勝つべくして勝った。そう思っている。

 

そして、行動した結果を省みる作業として、

「頑張ったこと」を発信するのは悪くない。

 

自分なりの成功理論を構築する上での材料にもなるだろう。

点と点を結んで線にするためには、何かしらの形で行動の軌跡を残しておく必要がある。

僕がツイッターでダラダラ詭弁を垂れているのも、このブログでよくわからないことをつらつら語っているのも、それが目的でもある。

 

 

長くなったが、この2つを守って有言実行していれば、必ず結果が出せると信じている。

 

結果に対しても反発は必ず来る。

それならばいっそ過程から反発されて、

罵詈雑言を力に変換していく訓練を積んで心を強くしていく方が効率がいい。

 

向かい風を追い風に変えて、自分が信じるものに向かって突き進めばいい。

 

強くなりたければ、声を上げよう。

 

4年間の就活奮闘記

就職活動がひと段落ついたので、忘れないようにここに書き記します。

 

長い戦いでした。

 

就職活動を経て得た体験は何物にも変えがたい。

 

就職活動のことは、高校3年生の時から考えていました。

なぜなら、僕は商社マンになるために大学進学を決めたから。

 

高3の夏、ろくに勉強もせず、遊び呆けていた僕に1つの夢をくれたのは、

思いがけない場所での数奇な出会いでした。

 

 

当時、恥ずかしながら僕は熱狂的なアイドルヲタクでした。握手会のたびに関西から関東に遠征し、

多くのCDと多くのお金を犠牲に握手券を握りしめて会場に向かう日々でした。

普段話すことのできない人たち(アイドルを含む)との出会いも多くあり、

友人もできたりとそれなりに充実はしていましたが、受験が近づくにつれて脳裏に不安がよぎるようになりました。

 

「俺はこのまま一生アイドルヲタクをしてるのか?」

 

とはいえ、何をしたらいいのかもわからない。

 

何になりたいのかもわからない。

 

勉強は嫌いでした。特に英語は嫌いすぎて、定期テストでは100点満点中20点台をとることもしばしばありました。

初めて受けたセンター試験模試の英語は、50/200点と、周りが少なくとも100点以上は取っている中、落ちこぼれもいいところでした。

 

そんな時に、握手会場で1人の方と話す機会がありました。

海外での仕事のフライト帰りに、大量の握手券とともに会場に現れる彼は、TO(トップオタ)と呼ばれていました。

仕事の話を聞くと、海外の写真をたくさん見せてくれました。今回の出張では、インドで約10億円の契約を取り付けてきたとのことです。

 

今まで見たことのない世界に心が踊りました。

 

当時、僕は海外に行ったことがなかったのです。リアルな話を聞く機会もなかった。

一気に世界が広がった気がして、ワクワクしていてもたってもいられませんでした。

 

彼の職業は商社マンでした。

 

まず思ったのは、「商社マンってなに?」

ネットで商社マンについて調べていると、まず高い給料に目がいきました。

30歳で年収1,000万円。正直、当時の僕には想像もできませんでしたが、

平均年収と比較するとその差は歴然でした。

 

小学校の頃から、僕の夢はお金持ちになることでした。理由はいくつかありますが、

小4の時に家族で操業していた会社が倒産し、お金に困るようになったことが大きいと思います。

 

家族を立て直すためにも、僕がなんとか余裕を持てるようにならないといけないという気持ちだけが日に日に強まっていました。

そんな時に、僕の要望を叶える職業が現れた。

じゃあ、どうやったらなれるのか。引き続き調べていると、やはりある適度の学歴がいるらしい。

そして、今の学力ではその水準には到底届かないことを認識しました。

 

その日から、今まで全くやる気がでなかった受験勉強に打ち込み、商社の就職率が高い地元の国立大学を目指しました。

 

今まで30分机に向かうことすら苦痛だった自分が、携帯電話を家に置いて図書館に10時間超篭り、ひたすら勉強しました。

特に、英語に至ってはセンター試験の点数を130点は上げました。

模試の結果もE判定からC判定まで上げ、なんとか合格に手が届くラインまで近づきました。

 

しかし、国公立の受験科目は8科目。低すぎた学力を補うには余りにも時間が足りなすぎました。

 

 

高3の冬。

 

結果は不合格。

 

人生で目的意識を持って本気で目標に向かって頑張ったのは初めてでした。激しく落ち込みました。

 

一応、なんとかそこそこの私立大学には2つ合格していたので、

両大学の商社就職率を調べ、比較的高かった方の大学を選びました。

貧しい家庭だったので、中、高と迷わず公立を選んでいた僕にとって、

それまで私立という選択肢はありませんでした。

しかし、予備校という選択肢がなくもう一年頑張り続ける決断は当時下せず、

親に頭を下げ、高額な入学金30万円を払ってもらいました。

毎学期の学費を全額自分で払うことを条件に。

 

 

大学1年の春。

 

入学して、絶望しました。

 

動物園でしかなかった。

 

大学ってこんなものなのか。大学受験で失敗した分、勉強には力を入れたいと思っていたし、

就活において不利な分、就活にも全力で取り組もうと思っていました。

 

しかし、入学して目にしたのは何の目的もなく騒いでいる猿しかいませんでした。

授業中にワイワイ騒ぐ。

騒がしく途中入退出を繰り返す。

 

え、なにこれ?

親に大金払ってもらって、自分でも数百万の借金背負って、

そうまでして得たものがこれ?

 

当時はかなりひねくれ、尖っていました。

 

仮面浪人を考えました。

近くのマクドナルドで第一志望落ちで似た境遇の学生と愚痴を言い合っていました。

この大学はクソ。何しにきたのかわからない。あんなサルどもと一緒にされてたまるか。

 

そんな尖りに尖っていた時、当時四年生だった人が、

見ず知らずの自分たちにわざわざ声をかけて相談に乗ってくれました。

その人も、国立大学を目指して落ちてしまった過去があったらしく、

俺たちの話が耳に入った時に昔の自分が重なったとのことです。

その人は友達まで呼んでくれて、僕達の相談に乗ってくれました。

今でも感謝してもしきれません。

 

そして、その人は、こう言いました。

 

「俺も最初はこの大学が大嫌いだった。でも、この大学は私立大学だから、

求める人には求めるものをしっかり与えてくれる環境がある。

俺はこの4年間、たくさん努力して、たくさんの友達ができて、たくさんの思い出ができた。

就職活動も上手くいっている。俺はこの大学に来てよかったよ。君もめげずに頑張れ!」

 

この言葉を聞いて、靄が晴れたとまではいかないものの、ここでもう少し頑張ってみようと思いました。

何もせずにさじを投げるのはよくない。どうせなら今いる場所を最大限活用してみよう。

斜に構えることをやめるうちに、友人も多くはないが確実にできていきました。

 

具体的にどう活用していくかを調べていくと、

給付奨学金や充実した留学プログラムなどが目に入りました。

 

まずは奨学金を狙いました。商社に行きたいと思った頃から海外経験は欲しいと思っていましたが、

学費を自腹で払っている俺には留学など夢のまた夢でした。

 

幸い、成績も確保することができ、無事奨学金を頂くことができました。

ついに念願の留学に挑戦できると思いましたが、1ヶ月でも費用はバカにならないので、

比較的安価なフィリピンのセブ島短期留学にしました。

思えばこの留学が、大学生活のターニングポイントでした。

 

大学1年の冬。

 

初めての海外は、何もかもが新鮮でした。

 

アジアとフィリピンの日本の文化的、経済的な違いに圧倒されました。

 

出会いと同時に多くの学びも得ましたが、

当時の自分には情報量が多すぎて、処理しきれませんでした。

 

特に孤児院ボランティアをしている時は、貧困問題などにぶつかり

考えることはたくさんありましたが、答えを見つけることはできませんでした。

 

ですが、この留学期間中、1つ再確認したことがありました。

 

それは、自分が何のためにこの大学に来たのか、ということ。

 

僕は海外を股にかけて働く商社マンになるためにこの大学に入った。

そして、そのためには学生時代から色んな経験を積む必要がある。

 

そして自分が進むべき道を見つめ直し、そのために必要なことと不必要なことを再定義していきました。

 

大学2年の春。

 

結果的に、2年生の段階で入っていた2つの団体を辞めました。

なんとなく流れで入ったのみで、特にここで成し遂げたいことが見つからなかったこと、

上述の目的を達成する道筋からは離れていた事が要因です。

 

その中で1つの道標になったのはある国際プログラムでした。

 

そのプログラムは、端的に言うと外国人と協働する力を知識と実践で身につけようというものでした。

商社で働きたいと思っていた自分にとって、英語力、多様性への対応力を

身につけられるこのプログラムはまさに求めていたものでした。

そして何より目を引いたのは、パンフレットに載っていた同じ学部の先輩の内定先です。

 

そこには、よく聞く総合商社の名前があった。僕はその場でこのプログラムに参加することを決めました。

しかし、1つ問題があった。参加要件にTOEIC680点という要件がありました。

 

今思えばなんてことはない点数ですが、上述の通り、

高校生の時はセンター英語で50点を取るような典型的英語ダメ人間であり、

その苦手意識は留学後に緩和されたもののまだ糸を引いていました。

 

必死の受験勉強で読み書き力は多少伸び、留学を経て運用力も多少つきましたが、

当時の自分にとってTOEIC680点は大きな壁でした。

 

そもそも、まともに英語でコミュニケーションすら取れない自分が

外国人と働くプログラムについていけるのか。一抹の不安がよぎったのは事実です。

数ヶ月の勉強の結果、晴れてTOEIC要件を突破したので

大学2年後期からCCCに参加を決めました。

 

 

大学2年の秋。

 

CCCに参加している人は、総じて優秀な人が多かったです。

特徴的だったのは、みんな他にも沢山のことに挑戦しているということ。

国際ボランティア、長期留学、海外インターン、体育会所属など、

目的意識を持って様々なことに尽力している人ばかりでした。

入学当初に目にした動物園とはまるで違う世界が広がっていました。

入学した時に4年生の先輩が言っていたこと。

この大学は求める人にはそれを与えてくれる大学だ。

それをあらためて確認できました。

 

ここで自分の方向性が完全に定まりました。

目につくものには全て力を入れた。学部のゼミ選考にも本気で取り組みました。

奇しくも、パンフレットに載っていた先輩と同じゼミに入り、そこでゼミ長を引き受けました。

また、英語力の補強と多文化社会への理解を深めるためにカナダへ短期留学したりもしました。

中長期の留学も考えたが、当時は金銭的な余裕がなく、ゼミ出席のこともあり、見送ることにしました。

今思えば、1年の頃から中長期の留学を考えて行動していればお金が貯められたかもしれないが、

結果的に複数の国に留学に行けたことは視野を広げる上でプラスに働いたと思います。

 

 

大学3年の春。

 

3年になってからは、就職活動を強く意識した生活を送っていました。

商社に行きたいという想いを持ち続けていたことも勿論ですが、

TwitterなどのSNSで就職活動で失敗して病んでいる先輩の姿が散見され、こうはなりたくない、と恐怖したことが

大きな就活モチベーションになりました。人間、原動力にするには負の感情の方が燃費がいいのです。

 

また、奇遇にもフィリピン留学で仲良くなった1つ上の先輩が総合商社に内定したのでよく相談をしていました。

その人曰く、総合商社を目指す層とコンサルを目指す層は近く、また、コンサル的思考を持っていると

日系就活のグループディスカッションでは無双できるとのことでした。

半信半疑でコンサル対策を始めましたが、それは事実で自らの考える力が伸びていくことを実感しました。

 

 

本大学は巷ではまあまあ賢い大学とされるが、実情はそうではありません。

 

一部の努力した優秀な人間が就職実績を押し上げているだけで、

実際は大手企業に入るためにはそれ相応の努力を強いられる大学です。

就活市場における自分の立ち位置を見誤れば、途端に崖から転げ落ちる。

所謂崖っぷち大学、限界私立大学というやつです。

 

しかし、崖っぷちとはいえど他大学と戦えるフィールドに立てているということもまた事実。

僕は身近に就活に大失敗した先輩と大成功した先輩という両極端な比較材料があったことによって、

この実情に気づくのが他の人より少し早かったのかもしれません。

そのため、相談する先輩を選び、早めに就活を始めることができました。

 

 

話を戻しますが、3年になり、就活セミナーに参加したりと

表立って意識の高そうな行動を始めた俺に周囲の反応は決していいものではありませんでした。

 

当時、意識高い系という言葉の最盛期で、陰口が耳に入ることもしばしばありました。

周りの友達も、俺を応援してくれる人ばかりではありません。疎遠になる友達も少なからずいました。

 

周りの人から、

 

「お前に総合商社は無理だ」

 

と言われることもありました。

しかし、負の感情を動力にできる燃費の良い僕は、そういった声を糧に、

結果で見返すという新たなモチベーションを手に入れたのはここだけの話です。

 

もちろん、そういったdisをしてくる人ばかりでなく、応援してくれる人たちもいました。

ちなみに、その応援してくれた人たちは軒並み就活を成功で終えた。

一方で、批判をしてきた人たちには就活を不本意に終える人が多かった。

色々と思うところはあるが、これに関してはコメントを控えたいと思う。

 

 

とにかく、3年の春から4年の春までの1年間は無我夢中でがむしゃらにやった。正直思い出すのに苦労するほどです。

 

JETROと大学の講座に参加して、グループのリーダーとしてワークを回す経験、海外ビジネスの知識、プレゼン経験を積みました。

 

国際プログラムの一環で、中国人とペアを組み能力の差にボコボコにされて心が折れながらも、

国際的な環境で働く上での心構え、文化の違いを乗り越えるために必要な教訓を得ました。

 

ビジネスプランコンテストに応募して奨励賞を頂いたり、

英語プレゼンコンテストに参加して参加賞という結果で意気消沈したりもしました。

 

海外だけでなく国内の問題も学ぶ必要があると考え、

福島原発に赴き近年のエネルギー問題、現地農林水産業風評被害などについても学びました。

 

ゼミ合同ディベート大会にも参加し、優勝を勝ち取ることも経験しました。

 

その傍で、学外でも自動車会社のインターンに参加して優秀な学生に揉まれたり、

東京に何度も赴いて外資コンサルを始めとした一流企業の選考に行っては

上位大生にボコボコにされたりと、就活市場における自分の現在の立ち位置を見極める日々が続きました。

 

幅広く手当たり次第に思いつくことはなんでもやった。

様々なことに挑戦しては打ちのめされることが続いた結果、

気づいたらボコボコにされることも悩むことも減るようになっていました。

 

外コンの選考で高学歴にも押し負けなくなっていたし力はついてきていたと思いました。

恥ずかしながら正直調子に乗っていたのかもしれません。

 

しかし、ボコボコにされないということは自分の至らない部分を省みる機会がないということ。

案の定、そのツケは回ってきました。

 

 

3年生の冬。

 

総合商社の冬インターンの選考に全て落ちました。

しかも全て最終選考で。

流石に凹みました。

 

悔しくて悔しくてたまらなかった。風呂で自分の情けなさに涙を流しました。

この3年間を否定された気がしました。

 

 

ここで自らの就職活動を見直すことを決意し、自己分析から何まで全て初めからやり直すことにしました。

ホワイトボードを買い、現状の課題と対策とその実行期限を設定していきました。

2月から6月まで毎月書き換え、1つずつ実行して潰していきました。

 

また、志望動機や自己PRをボコボコにしてもらうためOB訪問も精力的に行いました。

合計15人ほどに訪問し、多くのダメ出しを頂くことができました。

 

OB訪問の中でも、前半期は企業理解、

後半期は面接で話す社会人に刺さるエピソードの厳選と

目的を変えて行っていくことで、ブラッシュアップをしていきました。

 

僕には体育会、帰国子女、長期インターンのような派手な経験がない分、

いかに自分をアピールするかが最重要課題であると認識していたので、

様々なエピソードをOBさんにぶつけてみました。

 

結論から言うと、一番ウケが良かったのは、親の会社が売掛金の貸倒で倒産し、

学費の支払いやアルバイトに追われながらも、海外で働くという夢に向かって

這いつくばって進んできたプロセスでした。

 

OB訪問をさせて頂いた方の中でも印象に残っている方がいます。

 

国際プログラムのパンフレットに載っていた、商学部の同じゼミの先輩です。

 

その先輩には2度OB訪問をしましたが、2度目は向こうから声をかけてくれました。

 

先輩曰く、ゼミの先生を訪問したついでにゼミにも顔を出したらしい。

あいにく僕はその日は出席できませんでしたが、その後にメッセージで、

 

「ゼミ生が君を信頼しているのが伝わった。

僕でよければサポートする。リーダーは結果で見せよう。」

 

という旨の激励を頂きました。

感激で胸がいっぱいになったと同時に就活への不安は消え去り、

来たる面接への覚悟ができていった。

その頃には、興味のあったコンサルの内定も貰っていたため、

6月からの面接は総合商社7社のみに絞ることに決めた。

 

6月1日、総合商社の面接が解禁された。

 

本来の第1志望だった総合商社は、まさかの一次面接で不合格。

運良く初日に事前ルートで最終面接の案内を頂いていた

第2志望の総合商社はその最終面接で不合格。

 

インターンに落ちた時のような悔しさはなく、ただただ虚無感に襲われていました。

 

と同時に、最後まで楽しくやるか、と逆に肩の荷が降り、

残りの面接でひたすら素で望む事にしました。志望動機も考えることをやめ、

自分から湧き出てくる想いをそのまま伝えようと決めました。

もしかしたら、この肝の座り方は就活の中で成長した部分なのかもしれません。

 

結果的に、1つの総合商社から内定が出ました。

本当に何も飾らず、素の自分で挑んだ結果掴み取った内定でした。

二つ返事で、その会社への入社を決めた。

 

奇しくも、その会社は上述のゼミの先輩が務めている会社で、

社会人になってからも、その先輩の後輩になることが決定しました。

 

 

思えば、色んな人との出会いが今の自分を形成しています。

 

 

海外という新しい世界を教えてくれたヲタク仲間のおじさん。

 

1年生の時にマクドで激励してくれた先輩。

 

フィリピンで出会った1つ上の商社の先輩。

 

沢山のアドバイスを下さったOBの方々。

特に、同じ学部、同じゼミ、同じプログラム、

同じ会社という共通点の多すぎる先輩。

 

入学当初尖ってた僕を受け入れてくれた友達。

授業を通じて仲良くなって続いてる友達。

サークルを辞めてからも、仲良くしてくれている友達。

就活初期、冷たい視線を向けられる中でも俺の頑張りを見て応援してくれた友達。

就活中に出会ったたくさんの仲間たち。

僕のやることに苦言を呈さず、信じて温かく見守ってくれた家族。

僕をdisってきた人にも感謝したい。

 

 

今まで本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

 

 

僕は就活の結果に対し、総合商社7連ガチャでSレアが出ただけと言っていました。

実際、運要素もかなり強いのも確かです。本心では、当然の結果だと思っています。

 

ずっと折れずに想い続けて行動してきたから、恥ずかしがらずに声に出して発信し続けてきたから、

必要な時に必要な人と出会い、進むべき道を示してもらうことができた。そのおかげで、ここまで進んで来れた。

それは偶然では決してなくて、平等に訪れるチャンスに気付き、しっかり掴んできたからだと確信しています。

 

 

1人では何もできなかったし何処にも行けなかったけど、今まで出会ってくれた人達のおかげで今の自分がここにいる。

 

強い想いは人生を変える。

 

綺麗事じゃなく、本心からそう思います。

 

来年の春に向けて、この先の未来に向けて、これからも自分らしく這いつくばって進んで行きます。